都市部の住宅地とは思えない、静謐な時間が流れるお宅の動画を公開しました。設計は椎名英三・祐子さんです。内覧会にお邪魔したとき、これまで見たことがないような住空間で、美術品や工芸品、古代遺跡を鑑賞するような不思議な気持ちで過ごしました。動画を撮らせていただき、ありがとうございます。
建物が混み合う住宅地。庭のプライバシーを守りつつ、ウッドフェンスと植栽という柔らかいツールを使うことでいかつくなっていません。個人的に、住宅地における住まいの佇まいには「親しみやすさ」があると、嬉しくなります。建物の特徴であるヴォールト天井が外観にも表れていて、近所の人から「あ、あの家ね」とポジティブに覚えてもらいやすい雰囲気 ↓
個室と水回りが1階にあります。庭に面した開放的な浴室と洗面 ↓
寝室から庭の見上げ。最初から背の高い木々を植え込んで、別世界をつくっています ↓
2階がオープンプランのLDKで、2階のバルコニーも緑に囲まれたスペース ↓
壁と天井の境目に装飾的な長押をつけて、「洞窟」にちなんだ言葉を刻んだそうです。施主さんからのオーダーが「洞窟のような家に住みたい」だったから ↓
コンクリートのドーム型の天井に空けられた丸窓が、夜空に浮かぶ月のよう。小叩き仕上げがキラキラ光を反射して星屑のよう。クラフト的な仕上げがコンクリートをやさしく温かく見せます ↓
ふたつのドームをL字に直交させることで生まれた稜線と陰影。屋根で上を塞がれている感覚から解放されます。若い頃訪れたパンテオンやローマの遺跡をしきりと思い出す光景でした ↓
型枠の木目を付けた壁。コンクリートは重く固く冷たいものという先入観が上書きされます。↓
ニケ像は椎名さんから施主さんに贈られたもので、船の舳先につける船首像をイメージ。この家をベースに、ご家族が未来へ向かって発展するようにとの願いが込められています ↓
椎名さん、住まい手さま、ご協力ありがとうございました!
椎名さんのHPはこちらです ↓
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