夫婦+ねこが暮らすマンションのリノベーション_建築家の自邸レポート1
建築家・大内久美子さん(Small Design Studio)のご自邸は、1977年築(築40年ほど)のマンションのリノベーションです。大内さんはアメリカ留学後にあちらの会社に就職し、大きなプロジェクトのスタッフをつとめ、10年間暮らされたそうです。デザインのセンスにどことなく日本離れした感覚があるのは、そのせいなのでしょう。
まずは、Beforeの間取り図から。↓
専有面積は50㎡とこぶりの住戸。都心で二駅使える利便性の高い立地と、三面採光、通風の良さにポテンシャルを感じて購入。1フロアの住戸数も全体の住戸数も少なめのマンションで、ちょっと変わった間取りですね。プロ好みといえるのかも。住戸数が少ないマンションでは、修繕積立金の負担が大きくなることもあるので、慎重に検討して。ここは立地がとてもいいので資産価値も高く、総合的に見て「買い」と判断。図面の上下が南北、左右が東西になります。東西への風の抜けがとてもよいことを内見時に感じて、それもプラスポイントだったようです。中央に集まったキッチン・浴室などの水まわりと、分割された3つの部屋、という構成です。
After ↓
フルリノベーションで、間取りも大きく変えています。ポイントは、キッチンの位置が変わったこと。
東側(図面左側)の2室の仕切りを取り払い、LDKに。キッチンのあった細長い場所は、大内さんのワークスペースになっています。ここは西側(図面右側)にある寝室への通路でもあり、トイレ、洗面、浴室へのアクセスも兼ねます。そして、東西(図面左右方向)への風の道、視線の抜ける経路でもあります。
古いマンションでは配管の関係で水まわりの位置を動かせないこともあるそうなので、購入時は要注意。その点、専門的な知識があれば、内見の際にどの程度のリノベーションができるかつかめるので有利ですね。人気物件だと購入を急かされ、慌てて購入してしまってから、自分のやりたいリノベーションができないことが判明。。。などということも起こりえます。「中古を買ってリノベーション」を考えている方は、最初から専門知識のある人と一緒に内見することをおすすめします。
リノベーション会社では、物件探しから設計・施工までを請け負う「ワンストップサービス」がすっかり主流になっていますので、物件探しの前に、リノベーション会社や設計事務所を決めたほうが、スムーズにいくかもしれませんね。
不動産は水もの。物件を先に探す場合、ほしいものに出会うとそれに引きずられ、冷静な判断がしにくくなるそう。まずはリノベーション会社や設計事務所と相談しながら、コストとリノベーションの中身を大枠決め、それを実現できる物件を探す。このやり方なら、じっくり腰を据えて探すことができるようです。(リノベーション専門の雑誌のお仕事をさせていただく中で得た豆知識ですので、参考程度に…)
次回から写真を交えて解説をしていきますが、今回はここまで。
このリノベーション事例を、以下の動画で体験していただけますので、ぜひご覧ください!
設計された大内久美子さんのHPもぜひ!ため息モノのすてきな事例が、ザクザクですよ〜〜♡
DATA
床面積 50㎡
マンション築年数 43年(1977年築)
リノベーション竣工 2016年
設計 大内久美子/Small Design Studio
https://www.small-design-studio.com/
製品情報
キッチン壁タイル:平田タイル スラブストーン(現在廃盤)
リビングダイニング床タイル:平田タイル ダウンタウン内床用
リビング暖炉壁タイル:平田タイル ダウンタウン外床用
リビングカーペット:フォアベルグ マイラーナ(現在廃盤)
キッチン水栓:KVK KM6061EC
洗面(大)水栓:フォンテトレーディング BX-3201S
エタノール暖炉:eco smart fire バイオエタノールバーナーXL500
https://ecosmartfire.mmlproducts.com/
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